碧潭看月

徒然なる言葉の羅列が意味を成すように見える、兼好法師も読んで呆れる駄文の数々。

耳かき

 世の中には様々な耳かきがあります。竹製で梵天がついたスタンダードなものから、金属製でスクリュー式の掻き出しにこだわったものまで。今回は、耳かき大好きなぼくが、お店でよく見かける耳かきについて書きます。

 

①これぞ原点、竹製耳かきwith梵天

 

 耳かきにこだわりがない人は、まずこのタイプを使います。薬局や雑貨店に行けばまずこれが売っている、誰がみても耳かきだとわかるスタンダードな耳かき。だからと言って侮ってはいけません。これこそ日本人が長い時間をかけて編み出してきた究極系なのです。しなやかな竹が耳の気持ち良いところを優しく撫でると、誰もが耳かきの本質がそこにあることに気づいてしまう。次第に耳垢掃除という目的を忘れ、エクスタシーを感じるために耳かきを繰り返す。まるで麻薬。そして極め付けの梵天は、全人類を極楽浄土へと導くのです。悟り。浄土信仰は耳かきから生まれたに違いありません。

 

 さて、このスタンダード耳かきですが、同じように見えても少しずつ違います。まず、匙の部分は大きくても小さくてもいけません。あまりに大きいと耳に圧迫感を与えるので気持ち良くありませんし、あまりに小さいと鼓膜に達して怪我をする危険があります。耳穴の大きさは人によって違うので一概には言えませんが、小さい薬匙ほどの大きさが適すると思います。次に、柄の部分はしなりの効いたものが良いです。上に書いた通り、これはタッチが優しく快適だからです。匙タイプでも金属製のものが市販されていますが、触れ心地が悪い上に手の温もりが伝わって生温く感じるので、あまりオススメしません。ぶっちゃけ、金属製匙タイプを使っている人はマゾだと思っています。

 

②ごりごり削る!金属スクリュー耳かき

 

 ぼくは耳が壊れるほど削るのが好きだ、という変態耳かきストのための製品です。実用面では一気に全方向の耳垢を掻き出せるというのが考えられますが、穴を塞ぐ形になって耳垢を奥に押し込んでしまう危険があるので、耳穴の壁側に張り付いた垢をこそぎとるのに使うのが良いでしょう。でもそういう時はふつう綿棒を使うので、こだわりがなければ買う意味ありません。やっぱり変態趣味ですね。耳が削られるような、結構えげつない音を楽しみたいという紳士淑女の皆さんは、一本試しに買ってみてもいいかもしれません。なんか興奮するので。

 

 さて、この耳かきのポイントはヘッドが大きすぎるものを買わないことです。耳かきは気持ちいいですが、耳垢を掻き出すという目的を忘れすぎると、耳を傷つけて取り返しがつかなくなります。耳垢を奥に押し込まず、耳を傷つけないよう、必ず自分の耳にあったものを選んでください。と言っても市販のものは見たところ大丈夫そうなので、輸入物のハード系耳かきでも買わない限りはまず心配ないとは思います。

 

 

 なんか少ないですが、以上が今の所使ったことのある耳かきです。これからも蒐集していくつもりなので、適宜この記事に追加していきたいと考えています。また、「私はこういう耳かきが好きだ!」という耳かきフェチの皆さんの体験談・意見等ありましたら、参考にさせて頂きます。皆さん、いい耳かきライフを!